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ハンドボールのフェイントは、ディフェンスとの1対1の局面だけでなく、速攻やセットオフェンスの流れの中など、様々な場面で使い分ける事で攻撃の厚みが増します。
今回は、1対1の基本的なフェイントや、次の練習や試合から誰でも使えるフェイントを紹介します。
持ち技が増えると、ハンドボールの楽しさが倍増すること間違いなしなので、ぜひ最後まで読んで参考にしてください。
1対1のフェイントの基本
広いスペースで相手ディフェンスと1対1の局面になれば、フェイントで抜いてノーマークシュートへ持ち込むことは基本中の基本です。
しかし、接触プレーがルールで許されているハンドボールでは、相手ディフェンスはファウルで止めにきます。
ここでは、1対1をフェイントで抜きやすくなるための基本的な動きと、基本的なフェイントを紹介します。
走り込みから1対1は始まっている
1対1でなかなか抜けない人の多くは、走り込む位置を間違っていることが多いです。
1対1での走り込みは、相手の真正面に走り込むのではなく、相手ディフェンスが動かなければ止められない位置へ走り込みましょう。
0歩目「ゼロステップ」の使い方とオーバーステップ対策
ハンドボールのフェイントは、相手ディフェンスを抜きやすい間合いを見極め、走り込みながらボールを空中でもらう。
そして、【0・1・2】のタイミングで切り返して相手を抜き、3歩目でシュートを打つか、ドリブルを付いてシュートまで持ち込みます。(※オーバーステップにならないよう注意)
この、最初の0歩目の事を「ゼロステップ」と呼びます。
また、相手ディフェンスに近い位置でドリブルをついてしまうと、簡単にボールをはたかれてしまうので、バスケットボールのようにドリブルをつきながらフェイントで抜くことは難しいです。
かといって、離れた位置からボールを持ったまま走り込むと、フェイントをかけている間に4歩目の足をついてしまい、オーバーステップで相手ボールになってしまいますので、
空中でボールを受け0・1・2のタイミングで切り返すステップ練習
を繰り返して身につけるようにしましょう。
アウト・インとイン・アウトのフェイント
アウト・インとイン・アウトのフェイントは、どんな局面でも使える基本的なものです。
相手ゴールに向かって、左右に遠いサイドを「アウト」側、逆にゴールに近い方向を「イン」側と呼びます。
アウト・インのフェイントは、相手ディフェンスの「アウト」側へ走り込んでボールをもらい、寄ってきたディフェンスの逆方向である「イン」側へ切り返して抜き去るフェイントです。
イン・アウトのフェイントは逆で、イン側からアウト側に切り返します。
フェイントの種類
フェイントは、1対1の局面だけに限らず、様々な場面で色々なフェイントを繰り出すことで、相手ディフェンスをかく乱させる事ができます。
ここでは、3つの主なフェイントと使える場面を解説します。
パスフェイント
パスフェイントは、味方にパスを出す素振りで相手ディフェンスを動かし自分でシュートに持ち込む、もしくは切り込んで別の味方にパスを出す際に有効です。
特に2対1の速攻の場面では、非常に使えます。
また、セットオフェンスで1対1を仕掛けに行く前にパスフェイントを入れてから切り込むと、相手ディフェンスの動きが少し遅れて抜きやすくなったりもします。
コツは、本当にパスを出すかのように目線も同時に動かすことです。注意点は、相手がパスフェイントに引っかからず捕まえにきた時に、一瞬の判断でパスに切り替える判断力が必要な点です。
シュートフェイント
シュートフェイントは、シュートと見せかけてディフェンスの足を止め、切り返して抜くフェイントです。
セットオフェンスのフィニッシュの場面で素早く繰り出したり、ステップシュートと見せかけ切り込み、攻撃の起点として使うこともできます。
普段はシュートに行くような場面ではない所でシュートフェイントを使っても、相手に脅威は与えられないので、セットオフェンスの流れの中でうまく使う必要があります。
また、ワンマン速攻でゴールキーパーと1対1になった時、ジャンプシュートを打つ前にステップシュートを打つ素振りを見せるだけでキーパーが勝手に動いてくれ、楽に空いたコースを狙うこともできます。
後ろクロスステップ
通常、右利きの選手がステップシュートを打ちに行くときは、左足→右足→左足の順でクロスステップを踏みますが、2歩目の右足を自分の背中側に踏むクロスステップを「後ろクロスステップ」や「逆クロスステップ」と呼びます。
後ろクロスステップでステップシュートを打ちに行く利点は、2歩目のステップだけでディフェンスを半身分かわせる点です。
後ろクロスステップでシュートを打ちに行って、半身ずれたままならそのままシュートを打ってもよし、相手が寄せてきたらアウト・インやシュートフェイントに切り替えて、1対1を仕掛けて攻撃の起点にすることも有効な使い方です。
多彩なフェイントは攻撃のバリエーションを増やす
ここまで、基本的なフェイントのための走り込み方とフェイントの種類を解説してきました。
多彩なフェイントは、攻撃のバリエーションを増やしたり、有効な攻撃の起点となります。
しかし、相手ディフェンスとの間合いや切り返すタイミングなどは、練習や試合で実践し、自分の感覚を養っていくしか上達の方法はありません。
ここに書いていることを意識して、日々の練習で実践し、大切な試合で決められるように頑張ってみましょう。