ハンドボールのポジション7種類|名前・役割・向いている人を一覧解説

※記事内にPRを含む場合があります。
ハンドボールは、コート上で1チーム7人がプレーします。一般的には、ゴールキーパー(GK)1人とコートプレーヤー6人に分かれ、オフェンスではそれぞれの選手が得意な位置を担当します。
ただ、初心者にとっては「左45ってどこ?」「バックプレーヤーとフローターは同じ?」「ポストとピボットは違う?」「自分はどのポジションが向いている?」など、呼び方だけでもかなり分かりにくいはずです。
この記事では、ハンドボールの7つのポジションを位置・略称・役割・向いているタイプ・利き手までまとめて解説します。
まずは7ポジションを一覧で確認
| 略称 | ポジション名 | 日本でよく使う呼び方 | 主な役割 |
|---|---|---|---|
| GK | ゴールキーパー | キーパー | シュートを止め、速攻の起点になる |
| LW | レフトウイング | 左サイド | 左サイドからのシュート・速攻 |
| LB | レフトバック | 左45・左エース | ロングシュート・1対1・得点 |
| CB | センターバック | センター | 攻撃を組み立てる司令塔 |
| RB | ライトバック | 右45・右エース | ロングシュート・1対1・得点 |
| RW | ライトウイング | 右サイド | 右サイドからのシュート・速攻 |
| PV | ピボット | ポスト | 6m付近でブロック・パス・シュート |
「左・右」は、攻撃側が相手ゴールを正面に見たときの左右です。観戦中に逆側からコートを見ていると混乱しやすいので、まずこの基準を覚えてください。
ハンドボールのポジション配置を図で見る
セットオフェンスの基本的な位置関係を、簡単に表すと次のようになります。
| LW 左サイド | LB 左45 | CB センター | RB 右45 | RW 右サイド |
| PV ポスト 【6m付近】 | ||||
| ──────── 相手ゴール ──────── | ||||
GKは自陣ゴールを守るため、この攻撃配置図の反対側にいます。
実際の試合では選手がクロスしたり、ポストが移動したり、サイドが内側へ入ったりするため、ずっとこの場所に立っているわけではありません。これはあくまで「基本位置」を理解するための図です。
LB・CB・RBをまとめて「バックプレーヤー」「フローター」と呼ぶ
LB・CB・RBの3人は、まとめてバックプレーヤー、あるいはバックコートプレーヤーと呼ばれます。
日本のハンドボールでは、相手ゴールから離れた高い位置でプレーすることから「フローター」と呼ばれることもあります。
つまり、初心者向けに整理すると次の関係です。
- バックプレーヤー=LB・CB・RBの3人
- フローター=バックプレーヤーを指す日本でよく使われる呼び方
- 左45=LB
- 右45=RB
- センター=CB
「45」は、セットオフェンスでゴールに対して斜め45度付近に位置することが多いことから使われる呼び方です。
GK(ゴールキーパー)|ゴールを守る最後の砦
GKは、7つのポジションの中で唯一、ゴールエリア内を中心にプレーするポジションです。
最大の役割はもちろん相手のシュートを止めることですが、それだけではありません。セーブ後に素早く正確なパスを出し、一次速攻をスタートさせる攻撃の最初の選手でもあります。
GKに求められる能力
- 反射神経・瞬発力
- シュートコースを読む観察力
- ボールを怖がらない気持ち
- ディフェンスへ指示を出す声
- 速攻につなげるパス能力
「身長が高くないとGKはできない」と決めつける必要はありません。体格は武器の一つですが、位置取り・予測・反応速度・相手との駆け引きでも大きく変わります。
GKを担当している人は、ハンドボールのゴールキーパーの役割と心構えもあわせて確認してください。
CB(センターバック)|攻撃を組み立てる司令塔
CBはコート中央の高い位置に入り、ボールを左右へ配りながら攻撃全体を組み立てるポジションです。
相手ディフェンスの動きを見て、「左45に打たせるのか」「ポストを使うのか」「自分で1対1を仕掛けるのか」を瞬時に判断します。
CBに向いているタイプ
- 周囲を見ながらプレーできる
- パスが得意
- 状況判断が速い
- 味方へ声を掛けられる
- 1対1やシュートもある程度できる
単に「一番パスが上手い選手」というより、チーム全体を動かせる選手がセンターに向いています。
センターを詳しく知りたい人は、センタープレーヤーの役割と必要な技術をご覧ください。
LB(レフトバック・左45)|右利きの得点源になりやすい
LBはセンターの左側に位置するバックプレーヤーで、日本では左45とも呼ばれます。
ロングシュート、ミドルシュート、1対1からの突破など、得点へ直接つながるプレーを多く担当します。そのため、チームのエースがLBに入ることも珍しくありません。
LBに向いているタイプ
- シュート力がある
- 1対1で前を攻められる
- ジャンプ力や身体の強さがある
- 自分で得点するだけでなく、サイドやポストへパスを出せる
利き手では右利きが有利になりやすいポジションです。右腕をゴール中央側へ出しやすく、シュート角度を作りやすいためです。
もちろん左利きでもLBをプレーできます。利き手だけでポジションが決まるわけではありません。
左45・右45で得点力を伸ばしたい人は、ロングシュートのコツや1対1で前を攻めるコツも参考にしてください。
RB(ライトバック・右45)|左利きが特に生きるポジション
RBはセンターの右側に位置するバックプレーヤーで、右45と呼ばれます。
役割そのものはLBとよく似ており、ロングシュート・1対1・ポストやサイドとの連携で得点を作ります。
大きな特徴は、左利きの選手が非常に生きやすいことです。左腕をゴール中央側へ出してシュートできるため、右利きよりシュート角度を確保しやすくなります。
RBに向いているタイプ
- 左利き
- ロングシュートが得意
- 1対1でディフェンスを動かせる
- 右サイドやポストとの連携が得意
ただし、右利きだからRBができないわけではありません。走り込む角度、ジャンプ方向、フェイントを工夫すれば十分にプレーできます。
LW(レフトウイング・左サイド)|速攻と角度のないシュートの専門家
LWは相手ゴールに向かって左側のコーナー付近に位置し、日本では左サイドと呼ばれます。
セットオフェンスでは角度の少ない位置からサイドシュートを決め、ボールを奪った瞬間には誰よりも早く前へ走って速攻を狙います。
LWに向いているタイプ
- 足が速い
- ジャンプ力がある
- 狭い角度からシュートを決められる
- 少ないチャンスでも集中できる
- 攻守の切り替えが速い
利き手では右利きが有利になりやすいポジションです。
サイドは「ボールが来るまで待つポジション」ではありません。相手ディフェンスを横へ広げる、速攻へ走る、守備で味方をフォローするなど、ボールを持っていない時間にも重要な仕事があります。
詳しくは、サイドプレーヤーの役割とサイドシュートをご覧ください。
RW(ライトウイング・右サイド)|左利きなら大きな武器になる
RWは相手ゴールに向かって右側のコーナー付近に位置する右サイドです。
役割はLWと同様で、サイドシュートと速攻が大きな仕事です。
右サイドでは左利きが有利になりやすいため、左利きの選手はRBまたはRWで大きな武器になります。
右利きでも右サイドはできる
チームに左利きがいなければ、右利きの選手がRWを担当することも当然あります。
右利きの場合は通常よりシュート角度が狭くなるため、ゴール中央側へ身体を大きく倒すブロンジョンシュート(ムササビシュート)など、角度を広げる技術が有効です。
右利きで右サイドを担当している人は、ムササビシュートの打ち方とコツも参考にしてください。
PV(ピボット・ポスト)|6m付近で味方のスペースを作る
PVは相手ディフェンスの間、6mライン付近でプレーするポジションです。日本ではポストと呼ばれることが多く、「ピボット」と「ポスト」はほぼ同じポジションを指すと考えて構いません。
ポストの仕事は、自分でシュートを打つだけではありません。
- ディフェンスの間に立ってパスを受ける
- スクリーンやブロックで味方のスペースを作る
- ディフェンスを引き付ける
- 空いたスペースへ移動する
- バックプレーヤーと連携して攻撃を組み立てる
PVに向いているタイプ
- 身体接触を苦にしない
- フィジカルが強い
- 狭いスペースでもボールを扱える
- ボールが来なくても味方のために動ける
- ディフェンスの位置を見ながら場所を変えられる
ポストは目立つ得点だけで評価すると役割を見誤ります。味方がシュートを打てるスペースを作るだけでも、攻撃には大きく貢献しています。
ポストの動き方を深掘りしたい人は、ポストの縦ブロック・横ブロックと展開をご覧ください。
自分に向いているポジションは?特徴から選ぶ早見表
「初心者はどのポジションをやればいい?」という質問に、身長だけで答えることはできません。
目安として、自分の得意なことから考えるなら次のように整理できます。
| 自分の強み | 候補になりやすいポジション |
|---|---|
| 反射神経・予測・ボールを怖がらない | GK |
| 視野・判断力・パス | CB |
| シュート力・1対1・得点力 | LB / RB |
| スピード・ジャンプ・速攻 | LW / RW |
| フィジカル・接触・味方を生かす動き | PV |
| 左利き | RB / RWで特に強みを生かしやすい |
ただし、これはあくまで目安です。
私自身もプレーヤーとして競技し、その後中学校の外部コーチとして選手を見る中で感じるのは、最初から「自分はこのポジション」と決めすぎない方がよいということです。
特に初心者のうちは、センター・45・サイド・ポストなど複数の位置を経験した方が、コート全体の動きや味方が何を求めているかを理解しやすくなります。
体格や利き手は確かに重要ですが、最終的には「そのチームで何が必要か」「本人がどのプレーを得意にしているか」でポジションは変わります。
「エース」「花形」のポジションはどこ?
LB・RBの45度はシュート機会が多いため、「エースポジション」と呼ばれることがあります。
ただし、ハンドボールに公式な「一番上手い人のポジション」や「最も重要なポジション」があるわけではありません。
GKのセーブ、CBのゲームメイク、サイドの速攻、ポストのブロックがなければ、45度の選手も簡単には得点できません。
ポジションごとに違う仕事があり、7人が連動することで攻撃が成立します。
オフェンスのポジションとディフェンスの位置は別に考える
ここまで説明したGK・CB・LB・RB・LW・RW・PVは、主にオフェンス時の基本ポジションです。
ディフェンスでは、0-6、1-5、1-2-3など守備システムによって立つ位置が変わります。日本では「1枚目」「2枚目」「3枚目」「トップ」「フルバック」など、オフェンスとは別の呼び方をすることもあります。
たとえばオフェンスで左サイドを担当している選手が、必ずディフェンスでも左端を守るとは限りません。チームの戦術や守備力によって配置は変わります。
守備の並び方を詳しく知りたい人は、ハンドボールのディフェンスシステム一覧をご覧ください。
ハンドボールのポジションに関するよくある質問
Q. ハンドボールには何個のポジションがありますか?
基本的にはGK・CB・LB・RB・LW・RW・PVの7種類として整理すると分かりやすいです。コート上も1チーム最大7人でプレーします。
Q. 「左45」「右45」はどのポジションですか?
左45はLB(レフトバック)、右45はRB(ライトバック)です。LB・CB・RBの3人をまとめてバックプレーヤーやフローターと呼びます。
Q. ポストとピボットは違いますか?
ハンドボールでは、どちらも6mライン付近で相手ディフェンスの中に入り込んでプレーするポジションを指します。日本では「ポスト」、国際的な略称ではPVなどがよく使われます。
Q. 左利きはどのポジションが向いていますか?
利き腕をゴール中央側へ出しやすいRB(右45)とRW(右サイド)で特に強みを生かしやすいです。ただし、CBやPVなど他のポジションを担当することもできます。
Q. 右利きは右サイドをできませんか?
できます。左利きよりシュート角度を作りにくい傾向はありますが、ジャンプ方向やブロンジョンシュートなどを工夫すれば右利きでも十分にプレーできます。
Q. 身長が低い人はどのポジションが向いていますか?
一概には決まりません。スピードや跳躍力を生かしてサイド、視野や判断力を生かしてセンターなど、体格以外の強みから選べます。身長だけでポジションを固定する必要はありません。
Q. 初心者はどのポジションから始めるべきですか?
特定の1ポジションだけに固定するより、最初は複数の位置を経験するのがおすすめです。パス・シュート・1対1・速攻・守備など基本技術を覚えながら、自分の強みとチームの状況に合うポジションを見つけていきましょう。
まとめ|7ポジションの役割を知るとハンドボールが一気に分かりやすくなる
- GK:ゴールを守り、速攻を始める
- CB:攻撃を組み立てる司令塔
- LB:左45。右利きの得点源になりやすい
- RB:右45。左利きの強みを生かしやすい
- LW:左サイド。速攻と角度のないシュート
- RW:右サイド。左利きなら特に有利
- PV:ポスト。6m付近で味方のスペースを作る
ハンドボールでは、どれか1つのポジションだけで得点を作ることはできません。バックプレーヤーがディフェンスを引き付け、ポストがスペースを作り、サイドが幅を取り、それぞれが連動することで攻撃が成立します。
まず全ポジションの役割を理解したうえで、自分の担当ポジションの記事を深掘りしていくと、プレー中に「なぜここへ動くのか」が理解しやすくなります。
ハンドボールを始めたばかりなら、基本ルール完全ガイドもあわせて確認しておきましょう。

