練習とトレーニング

右サイドの必殺「ムササビシュート」の打ち方とコツ

右利き右サイドの必殺シュート | ムササビシュートのススメ

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突然ですが、この記事を読んでいるあなたのチームに左利きの選手はいますか?

左利きの選手がいれば、身長が高ければ右45度に、身長が低くても右サイドのポジションを担当しているかと思います。

利き腕によって優位なシュートが打てるポジションがハンドボールには存在します。

しかし、左利きの選手が一人もいないチームも少なくはありません。

この場合は、当然右利きの選手が右サイドを担当することになります。

ですが、右利きの右サイドシュートは、非常に難しいものです。

そこで、今回のテーマである「ムササビシュート」を打てる選手がいれば、不利な利き腕でも有効なサイド攻撃が可能になります。

今回は、右利き右サイドシュートが決まりにくい理由を考え、右サイドでは不利と言われる右利きでも得点確率を大きく上げる事ができる「ムササビシュート」のコツを伝授したいと思います。

 

右利き右サイドのシュートが不利な理由

サイドシュートは、もともとの角度が狭いのですが、利き腕が逆だとさらに得点することが難しいと言えます。

ここでは、右利き右サイドシュートが決まりにくい理由を考えていきます。

 

【理由①】コートの角から走り込んでも強いシュートは難しい

サイドプレーヤーがシュートを打つ前に、位置取るポジションは大きく分けて2つあります。

その一つ目がコートの角です。

この位置から走り込んでゴールから離れる方向にジャンプすれば、角度は大きく取ることができます。

しかし、この位置からのシュートは、跳んだ方向と逆方向にシュートを打つため、力もスピードも無い弱いシュートになってしまうという欠点があります。

また、角度を大きく取るために右足ジャンプで打つ選手も多いと思います。

ですが、右足ジャンプでのシュートは、跳躍力や体幹が弱いとワンパターンなタイミングでしか打てず、ゴールキーパーにタイミングを合わせられやすいという弱点があります。

コートの角から右足で跳び、強いシュートを打つには、下の動画のように相応の跳躍力と空中感覚が無いと難しいと言えます。

 

【理由②】フリースローラインから走り込むと角度は狭くなる

サイドプレーヤーの2つ目の位置取りは、フリースローライン周辺です。

この位置から走り込めば、ゴールに向かって直線的に跳ぶことができるので、コーナーから走り込むシュートよりも強いシュートを打つ事ができます。

しかし、ゴールに向かって直線的に跳んでしまうと、シュート角度が狭くなり、ゴールキーパーにシュートコースを消されて、なかなか思うようにシュートは決まりません。

 

普通に打っても右サイドシュートは決まらない

ここまでお読みいただければ、いかに右利き右サイドシュートが決まりにくいかがお分かりいただけたと思います。

それでも、プレーヤーとしてコートに立つ以上、シュートチャンスは確実に決めたいと誰もが思うところです。

次の項目で、角度を大きく取る跳び方のコツを解説します。

 

右サイドのシュートの角度を大きく取る「ムササビシュート」の打ち方

ムササビシュートは、空中で身体を大きく傾け、右サイドでは不利と言われる右利きでも高確率で得点するためのシュートテクニックです。

そのためには、ゴールに対して大きく角度を取る「跳び方」が重要になってきます。

 

強いシュートを打つには左足で跳ぶ

多くの右利きの選手は、右足で踏み切るよりも左足で踏み切った方が強いシュートを打てます。

これは、右利き右サイドシュートでも同じで、なるべく早く強いシュートを打つには左足で踏み切ることを私はおススメします。

そして、左足で踏切って強いサイドシュートを打つには、フリースローライン周辺からの走り込みが有効です。

 

大きく角度を取るジャンプのコツ

フリースローライン周辺から走り込んでも、ゴールキーパーに対して大きく角度を取ることは可能です。

ただし、これにはコツがあります。

そのコツとは踏み切る前の1歩にあります。

左サイドでのシュートを含め、一般的な左足で踏み切るシュートの前の右足での1歩は、跳び上がりたい方向に踏み込んでいます。

しかし、右利き右サイドシュートの場合は、踏み切る前の1歩を跳ぶ方向とは逆側、つまりコートの外側方向に強く低く踏み込みます。

こうする事で右足からの反発力を利用し、走り込みの勢いを弱めることなく、ゴールに対して広い角度へ大きく跳び上がることができます。

 

下の動画内で、左足で踏み切っているシュートの一歩前に注目してみてください。

 

大きく角度が取れればムササビシュートが打てる

勢いを殺さずに大きく角度をつけて高く跳び上がることができれば、空中で身体を傾ける時間的な余裕ができ、ムササビシュートを打つことができます。

また、長い滞空時間が確保できればシュートコースの幅が広がり、ムササビシュートだけでなく、ゴールキーパーとの様々な駆け引きを優位にすることができます。

 

相手にとって脅威になる右サイドシューターを目指そう

今回は、右利き右サイドプレーヤーの必殺技ともいえる「ムササビシュート」の打ち方を解説してきました。

しかし、この記事を読んだからと言ってすべての人がいきなりムササビシュートをできるようになるとは私も思っていません。

シュートの感覚は人それぞれなので、今回の記事を参考にしてポジションシュートなどの練習にはげみ、相手の脅威となれるような右利きの右サイドプレーヤーに一人でも多く成長してほしいと願っています。

ABOUT ME
HBおじさん
1979年生れ。中学1年からハンドボールを始め、中学3年時に中体連およびJOC県選抜で全国大会出場。 ケガのため20歳で現役を引退するが、34歳の時に大学時代の先輩に誘われ、某中学校ハンドボール部の外部コーチとして再びハンドボールとの関りを持つ。