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体力テストのハンドボール投げは、ハンドボール部の経験がなくても、ルールと体の使い方を覚えることで記録を伸ばせます。

特に大切なのは、次の3点です。

  1. 2mの円から出ず、ファウルをしない
  2. 腕だけで投げず、ステップと体の回転を使う
  3. 真上ではなく、前方の斜め上へ投げ切る

遠くへ投げようとして助走を大きくしすぎると、円を踏んで記録が無効になります。反対に、ファウルを怖がって足を止めると、下半身の力をボールへ伝えられません。

この記事では、新体力テストの正式な測定方法、男女別の得点基準、初心者でも実践しやすい投げ方と練習法を順番に解説します。

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まず知っておきたいハンドボール投げのルール

スポーツ庁の「新体力テスト実施要項(12歳~19歳対象)」では、ハンドボール投げの方法が次のように定められています。

  • 使用球:ハンドボール2号。外周54~56cm、重さ325~400g
  • 投げる場所:直径2mの円の内側
  • 投げる範囲:円の中心から30度の範囲内
  • 試技回数:2回。よい方を記録する
  • 測定方法:円周からボールの落下地点までを測る
  • 記録単位:1m単位。1m未満は切り捨てる

投球中だけでなく、投げ終わった直後も円を踏んだり、円の外へ出たりしてはいけません。投げ終わったら円内でいったん静止し、その後に外へ出ます。

投げ方は自由ですが、実施要項では下手投げを避け、ステップして投げる方法が勧められています。

出典:スポーツ庁「新体力テスト実施要項(12歳~19歳対象)」

無効になりやすい3つの動作

次の動作は記録が無効になる原因です。

  1. 投げる前後に円の線を踏む
  2. 投げた勢いで円の外へ足が出る
  3. ボールが30度の範囲外へ落ちる

練習では飛距離だけでなく、「投げたあとに円内で止まる」ところまでを1回の動作として覚えましょう。

ハンドボール投げは何mで何点?男女別の得点基準

12~19歳を対象とする新体力テストの得点基準は次の通りです。

得点男子女子
10点37m以上23m以上
9点34~36m20~22m
8点31~33m18~19m
7点28~30m16~17m
6点25~27m14~15m
5点22~24m12~13m
4点19~21m11m
3点16~18m10m
2点13~15m8~9m
1点12m以下7m以下

この表は全国平均ではなく、体力テストの「得点基準」です。年齢や運動経験によって記録は変わるため、まずは現在の記録より1~2m伸ばすことを目標にしましょう。

記録は1m未満が切り捨てられます。たとえば実際の距離が19.8mでも記録は19mです。次の得点まであと1mの場合は、フォームを大きく変えるより、ファウルを避けながら最後まで腕を振り切ることを意識してみてください。

記録を伸ばす投げ方を5つの動作に分けて解説

1.ボールは指を広げて軽く持つ

ボールを落とさないように強く握りすぎると、手首や指が動きにくくなります。

指を広げ、手のひらの付け根とボールの間に少し空間を作るイメージで持ちましょう。手が小さくて片手でつかめない人も、手のひら全体へ押しつけるのではなく、指の腹で支える意識を持つと腕を振りやすくなります。

本番で使用するボールは学校側が用意するため、松やにや両面テープを使えるとは限りません。手やボールの汗をタオルで拭き、素手で投げる練習もしておきましょう。

2.利き腕と反対側の肩を投げる方向へ向ける

右利きなら左肩、左利きなら右肩を投げる方向へ向けます。

最初から胸を正面に向けると、上半身をひねって戻す力を使えません。投げる前は半身になり、利き腕側の肩と腰を後ろへ引いて力をためましょう。

3.ひじを高くしてボールを後ろへ引く

ボールを持った腕を後ろへ引き、ひじを肩と同じくらいか、それより少し高い位置に準備します。

ひじが下がったまま横から投げると、飛ぶ方向が安定しにくく、体の回転も使いづらくなります。「胸を開く」「ひじを高くする」を一つの動作として覚えるのがコツです。

握り方やバックスイングをさらに詳しく確認したい人は、「競技で使うハンドボールの基本的な投げ方」も参考にしてください。

4.短いステップで最後は反対足を前にする

右利きなら、最後に左足を前へ踏み込みます。左利きなら反対です。

3歩で投げる場合、右利きは「左・右・左・投げる」のリズムになります。ただし、体力テストの円は直径2mしかありません。大きな助走は使わず、円の後方から短いステップを踏みましょう。

3歩では円から出てしまう人は、無理に歩数を増やす必要はありません。右利きなら右足に体重を乗せ、左足を一歩踏み込んで投げる形から練習してください。

5.腰、胸、ひじ、手首の順に動かす

強く投げようとすると、最初から腕だけを速く振りがちです。

実際には、後ろ足に乗せた体重を前足へ移しながら、腰を前へ回し、続いて胸、ひじ、手首を動かします。下半身から生まれた力を最後にボールへ伝えるイメージです。

ボールは真正面ではなく、前方の斜め上へ投げます。真上へ高く上げすぎると、滞空時間は長くても前へ進みません。反対に低すぎると、十分に飛ぶ前に地面へ落ちます。練習では投げる高さを少しずつ変え、自分が最も遠くへ投げられる軌道を探しましょう。

投げたあとは腕を途中で止めず、投げる方向へ振り切ります。ただし、足は円内に残し、姿勢を止められる範囲で行ってください。

記録が伸びない人に多い5つの失敗

腕だけで投げている

足を止めたまま腕だけで投げると、大きなボールへ十分な力を伝えられません。短くてもよいのでステップを入れ、後ろ足から前足へ体重を移しましょう。

ボールを強く握りすぎている

強く握るほど遠くへ投げられるわけではありません。力みがある人は、肩と手首を一度脱力してから構えてください。

ひじが下がっている

ひじが下がると、ボールが横へ抜けやすくなります。投げる前に、ボールを持った手が頭の横から後ろにあるか確認しましょう。

真上へ投げている

遠くへ投げたい気持ちから、必要以上に高い山なりのボールになることがあります。高さだけを狙わず、斜め上の遠くへボールを運ぶ意識を持ちましょう。

投げた勢いで円から出ている

飛距離が出ても、円を踏んだり越えたりすれば記録になりません。普段から直径2mの円を描き、投げたあとに2秒静止する練習をすると、勢いを制御しやすくなります。

ボールがなくてもできる練習法

毎日全力投球を繰り返す必要はありません。まずは動作を分けて練習し、最後に一連の動きへつなげます。

タオルを使ったシャドーピッチング

細長いタオルの端を持ち、周囲に人や物がない場所で投球動作をします。

  1. 半身で構える
  2. ひじを高くして腕を引く
  3. 反対足を踏み込む
  4. 腰、胸、腕の順に回す
  5. タオルを前方へ振り切る

力いっぱい振るより、タオルの先が遅れてついてくる滑らかな動きを意識してください。

円の中でステップだけを練習する

地面に直径2mの円を描けない場合は、ラインや目印を置いて範囲を作ります。

右利きなら「左・右・左」、左利きなら「右・左・右」と小さくステップし、最後の足で止まります。円から出る場合は歩幅を小さくし、それでも難しければ一歩のフォームに変えましょう。

50~70%の力から実際に投げる

実際のボールを使えるときも、最初から全力で投げません。

近い距離で軽く投げたあと、50%、70%と力を上げます。フォームが崩れず、円内で止まれることを確認してから全力投球へ移りましょう。

肩やひじに痛みが出た場合は練習を中止してください。痛みを我慢して投げ続けても、記録の向上にはつながりません。

本番当日の記録を落とさないコツ

投げる前に肩と体幹を温める

肩を大きく回すだけでなく、軽い投球やシャドーピッチングで徐々に動きを大きくします。いきなり全力で投げるのは避けましょう。

1回目は確実に記録を残す

試技は2回あり、よい方が記録になります。

1回目は円から出ないフォームで確実に記録を残し、2回目に少しだけステップや腕の振りを強くする方法が安全です。1回目から大きな助走を使い、2回ともファウルになることは避けましょう。

投げる方向の中央を見る

30度の範囲から外れると記録になりません。遠くの中央に目印を決め、その方向へ踏み込みます。顔が横を向いたままだと腕も横へ振りやすくなるため、投げる瞬間は正面を見るようにしましょう。

投げたあとまで気を抜かない

ボールを離した瞬間に試技が終わるわけではありません。円内で姿勢を止め、ボールが落ちたあとに円から出ます。

よくある質問

助走をつけてもよい?

円内であればステップできます。スポーツ庁の実施要項でも、ステップして投げる方法が勧められています。ただし円は直径2mなので、大きな助走より、短い一歩または3歩のステップが向いています。

ボールを片手でつかめない場合はどうする?

無理に手のひらへ押しつけず、指を広げて指の腹で支えます。手とボールの汗を拭き、軽く持った状態から投げる動作を繰り返しましょう。本番と同じ2号球で練習できると、力加減を覚えやすくなります。

何mならよい記録?

新体力テストの5点は男子22~24m、女子12~13m、8点は男子31~33m、女子18~19mです。ただし、これは全国平均ではなく得点基準です。年齢や運動経験によって記録は異なるため、自分の前回記録と比べて目標を決めましょう。

投げたあとに円の線を踏んだらどうなる?

投球後でも、静止する前に円を踏んだり越えたりすると無効になります。投げ終わった姿勢でいったん止まり、その後に円の外へ出てください。

まとめ:ステップで投げ、円内で止まるところまで練習しよう

体力テストのハンドボール投げで記録を伸ばすポイントは次の通りです。

  • ボールは指を広げて軽く持つ
  • 半身になり、ひじを高くして腕を引く
  • 利き腕と反対側の足を最後に踏み込む
  • 腰、胸、腕の順に動かす
  • 前方の斜め上へ投げ切る
  • 投げたあとも円内で静止する

腕の力だけでなく、ステップと体の回転を使うことが飛距離を伸ばす近道です。

まずはファウルをしない一歩のフォームを身につけ、慣れてきたら自分に合う歩数と投げる高さを探してみてください。

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