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サッカーやバスケットボールなど他の球技と同じように、ハンドボールでも危険なプレーなどに対しては警告・退場・失格といった罰則が与えられます。
今回は、ディフェンス時に与えられる罰則について解説していきます。
ナイスディフェンスと警告・退場は紙一重
ハンドボールは、ルールでボディコンタクトが許されています。
相手の攻撃に対して、身体を張ったディフェンスで守ることもハンドボールの大きな魅力です。
しかし、一瞬の判断ミスやディフェンスの一歩の遅れはラフプレーにつながり、警告や退場の対象になります。
反則をせずに守り切るのがベストなディフェンス
ハンドボールのルールでは、ボールを持ったオフェンスの正面へ、身体の正面を使ったボディコンタクトは許されています。
常に相手の正面で守り、パスを回させ続けられれば、いずれはパッシブプレーでマイボールになります。
また、相手が切り込んできてシュートを打とうとしても、正面に立てていればオフェンスのチャージングでマイボールにすることができます。
しかし、実際の試合ですべての場面で完璧に守ることは、よほどの実力差が無いと難しいのが現実です。
フリースローの範囲内で守備をする
実際の試合では、フェイントや連携プレーで崩されそうになったら、警告・退場の対象とならないファウルで守ることが一般的です。
ハンドボールの警告・退場に当たらないファウルは、バスケットボールと違いカウントされないので、悪質ではないファウルは何度取られても退場にはなりません。
ですので、フェイントで抜き去られる前に相手を抱え込む「ホールディング」や、ボールをはたく「ハッキング」といったファウルは、ハンドボールの試合では多く見られます。
これが、ハンドボールは「ファウルで守るスポーツ」と言われる要素です。
警告(イエローカード)の対象になる反則
ハンドボールは、ボディコンタクトが許されているとはいえ、悪質であったり危険なファウルに対しては警告の罰則が与えられます。
一人の選手が警告に値するファウルを二度犯すと退場の処分を受けます。
警告の対象となるファウルは、「危険な反則やスポーツマンシップに反する行為に対して与えられる」と競技規則に定められています。
一例を挙げると、相手オフェンスの横から当たってプレーを妨害した場合などは、警告の対象となります。
退場の対象になる反則
退場の罰則は、個人で2回目の警告および、チームで4回目以降の警告で2分間の退場となります。
また、「相手の危険を軽視した行為」や「スポーツマンシップに反した行為」には、警告数に関わらずに退場の罰則が与えられます。
即刻退場の処分となるプレーは以下のような反則に与えられます。
・明らかに(ボールではなく)相手の身体を狙ったプレー。
・相手を背後から捕まえ続ける、あるいは引き倒す行為。
・頭部や頸部に対するプレー。
・胴体やボールを投げようとしている腕を激しく叩く行為。
・高速でジャンプして、あるいは走って相手にぶつかる行為。
・相手が身体のコントロールを失う行為。
レッドカードは失格
個人で3回目の退場処分を受けると失格となり、ベンチから立ち去らなければなりません。
また、相手にケガを負わせるような「危害を及ぼす行為」や、暴言など「著しくスポーツマンシップに反する行為」には退場の数に関わらず即刻失格の処分となります。
即刻失格となるプレーは以下のような反則に与えられます。
・相手が走っている、ジャンプしている、あるいはボールを投げようとしているときに、明らかに身体のコントロールを失わせる行為。
・頭部や頸部への特に攻撃的なプレー。
・乱暴で相手の安全性を無視した違反行為。
報告書付き失格(レッドカード+ブルーカード)
レッドカード+ブルーカードは、「極端なラフプレー」や「暴力行為」などの、あまりに悪質・危険・無謀な行為などに対して与えられます。
ブルーカードが提示された場合、試合終了後にレフェリーが裁定委員会へと報告書を提出し、当該試合の失格に加えて、反則行為の度合いによっては、その試合以降の出場停止といった追加処分が与えられることもあります。
退場以上の反則はチームにとってマイナスでしかない
ボディコンタクトが許されているハンドボールでは、緊迫した試合の中でナイスディフェンスと反則行為は紙一重ではあります。
しかし、退場してしまい2分間も数的不利な状況で戦わなければいけない事を考えると、その反則はチームにとってマイナスでしかありません。
ましてや、失格となる相手にケガを負わせるようなプレーは、言うまでも無く許されません。
白熱した試合であっても、頭の中はクールに保ち、ラフプレーは避けましょう。